【新卒採用における5daysインターンシップとは?】事例と注意点を徹底解説します!

この記事では三省合意における5daysインターンシップを解説します。
これから新卒採用を始める企業やインターンシップの実施を迷っている企業におすすめの内容となっております。
5daysインターンシップとは
5daysインターンシップとは、5日間の日程で企業での就労体験やグループワークを行うインターンシップのことです。
5daysインターンシップは、2025年卒以降の採用ルール改定(いわゆる「三省庁合意」)に伴い、新卒採用における「採用直結型インターンシップ(汎用型能力・専門活用型・高度専門型)」を正式な基準として、「5日間以上の開催」と「半分以上の実務体験(就業体験)」が義務付けられています。
【参考】三省合意とは
2022年6月に三省合意が改正され、インターンシップは以下の4種類に分けられました。
三省合意とは、正式には「インターンシップの推進に当たっての基本的考え方」という文書のことです。
文部科学省、厚生労働省、経済産業省の3つの省が連携して作成しているため、通称「三省合意」と呼ばれています。
これまで、経団連の指針などにより「インターンシップを通じて得た学生情報を、採用選考に使ってはならない」というルールがありました。
しかし、実態としてインターンシップは早期選考に利用されるケースが多く、ルールと実態が乖離していました。
これを踏まえ、2022年6月に三省合意が改正され、インターンシップが4種類に分けられ、「一定の条件を満たすインターンシップに限り、その情報を採用選考に利用してよい」と正式に認められるようになりました。
三省合意における学生側のメリットとしては、「単なる会社説明会」と「実際の就業体験」を区別できるようになり、質の高い体験を選べるようになった点があげられます。
三省合意における企業側のメリットとしては、 ルールに基づいて、インターンシップでの評価を堂々と採用選考に活かせることがあげられます。
タイプ1:オープン・カンパニーとは
オープン・カンパニー(タイプ1)とは、三省合意によって定義された4つの区分のうち、最も手軽に参加できる「企業・業界研究イベント」のことです。
かつて「1日インターン(1dayインターン)」と呼ばれていたものの多くが、現在はこれに該当します。
<主な内容>
実務を体験するのではなく、企業側からの「情報提供」がメインです。
- 企業説明会・見学: 事業内容や社風を紹介する。
- 社員座談会: 若手社員などの生の声を聞く。
- 業界研究セミナー: その業界全体の動向をレクチャーする。
<特徴とルール>
「インターンシップ(タイプ3・4)」とは明確に区別されており、以下のルールがあります。
- 期間: 1日(あるいは半日)で開催される。
- 採用選考への利用: ここで得られた学生の情報を、企業が採用選考に利用することは禁止されています。
- 名称: 企業はこれを「インターンシップ」という名称で募集してはいけないことになっています。
タイプ2:キャリア教育とは
キャリア教育(タイプ2)とは、三省合意によって定義された4つの区分のうち、企業が「教育的視点」から学生のキャリア形成を支援するプログラムのことです。
大学などの教育機関が主催し、企業が協力する形(正課教育)や、企業がCSR(社会貢献活動)の一環として実施するものなどが含まれます。
<主な内容>
単なる企業説明(タイプ1)より一歩踏み込み、「働くことの理解」を深めるためのワークが中心です。
- グループワーク: 特定の課題に対してチームで解決策を考える。
- 就業体験を伴わないワークショップ: 実際の業務をシミュレーションしたゲームや演習。
- キャリアパスの提示: 多様な働き方やキャリア形成についてのレクチャー。
<特徴とルール>
タイプ1のオープン・カンパニーと同様、以下の制限があります。
- 期間: 1日(あるいは半日)で開催される。
- 採用選考への利用: ここで得られた学生の情報を、企業が採用選考に利用することは禁止されています。
- 名称: 企業はこれを「インターンシップ」という名称で募集してはいけないことになっています。
タイプ3:汎用型能力・専門活用型インターンシップとは
汎用能力・専門活用型インターンシップ(タイプ3)とは、三省合意において「正式なインターンシップ」として定義されているもののうち、最も一般的な形式です。
これまでの「1dayインターン」や「短期ワークショップ」とは一線を画し、「実際の職場での実務体験」が必須条件となっているのが最大の特徴です。
<主な内容>
「仕事の体験」ではなく、「実際の仕事(実務)」に携わることが求められます。
- 職場での実務体験: 実際のオフィスや現場で、社員が普段行っている業務の一部を担当します。(例:営業同行、資料作成の補助、会議への参加、実際の製品テストなど。)
- 現場の雰囲気の体感: デスクワーク、社員同士のコミュニケーション、昼休みや休憩時間の様子など、会社全体のリアルな空気感を知ることができます。
- 成果報告: 最終日に、期間中に学んだことや取り組んだ課題の成果をプレゼンテーションする形式も多いです。
<特徴とルール>
企業がこの名称で募集し、採用選考に活用するためには、国が定めた以下のルールをすべて満たす必要があります。
- 就業体験があること: 実際の職場で、社員と同じような実務を体験すること。(※全期間の半分以上が実務体験である必要があります)
- 期間: 5日間以上であること。
- 実施時期: 学部3年生・4年生、または修士1年生・2年生の長期休暇中(夏休み・冬休みなど)が基本。
- フィードバック: 実施後、社員から学生に対して評価や助言(フィードバック)を行うこと。
- 選考への活用:企業は、インターンを通じて「この学生は優秀だ」「自社に合っている」と判断した場合、その情報を卒業年度の6月以降(正式な選考開始時期)の採用活動に直接活用できます。
タイプ4:高度専門型インターンシップ
高度専門型インターンシップ(タイプ4)とは、三省合意で定義された4つの区分のうち、最も高い専門性と長い期間を要するプログラムです。
主に大学院生(修士・博士)や、特定の分野で顕著なスキルを持つ学生を対象としており、将来の「ジョブ型採用(職務限定採用)」に直結する仕組みとして位置づけられています。
<主な内容>
「学生」として学ぶだけでなく、特定の専門分野において「実力のある一員」として現場に加わります。
- 専門的な実務に従事: 研究開発(R&D)、データサイエンス、高度なエンジニアリング、戦略コンサルティング、法務・財務などの専門部署で、実際のプロジェクトに深く関わります。
- アウトプットの創出: 単なる体験ではなく、期間中に「特定の課題に対する解決策の提示」や「プログラムのプロトタイプ作成」など、具体的な成果を出すことが求められます。
- スペシャリストによる指導: その道の第一線で活躍する社員(メンター)から、高度な技術的アドバイスや専門家としてのフィードバックを直接受けることができます。
<特徴とルール>
高度専門型インターンシップ(タイプ4)は、汎用能力・専門活用型インターンシップ(タイプ3)よりもさらに「実務への貢献」と「専門性」が重視されており、以下のルールが定められています。
- 期間: 2週間以上(タイプ3の5日間よりも長く設定されています)。
- 対象: 主に修士・博士課程の学生。または、それと同等の高い専門能力を持つ学部生。
- 選考への活用: インターン中のパフォーマンス評価を、採用選考の合否判定に直接活用できます。
- 給与: 高い専門性を発揮して業務に貢献するため、有給(時給・日当など)で行われるケースが非常に多いのが特徴です。
- 大学との連携: 専門性が高いため、大学の指導教官と企業が連携し、研究内容とマッチした内容で実施されることもあります。
5daysインターンシップの流れ事例(IT・WEB・メガベンチャー系)
クライアント企業から実際に寄せられるような高難度のビジネス課題に挑む、思考力・提案力重視のプログラムです。
テーマ :「◯◯業界のクライアントに対するDX支援・事業成長戦略の提案」など
主な対象:総合職、コンサルタント職、企画営業職
<5日間のスケジュール例>
1日目: オリエンテーション、業界・企業理解、論理的思考・リサーチ手法レクチャー
2日目: 課題分析、仮説構築、クライアントヒアリング(社員がクライアント役)
3日目: 中間発表(社員から厳しいフィードバックを受け、仮説を再構築)
4日目: 提案内容のブラッシュアップ、スライド作成・プレゼンリハーサル
5日目: 最終提案プレゼン、詳細な個別評価シートの返却・面談
中間発表での「厳しいフィードバック(叩き台の破壊と再構築)」を通じて、実際のコンサルティング現場の難易度とスピード感を体験させます。
5daysインターンシップの流れ事例(コンサルティング・人材・大手メーカー系)
“クライアント企業から実際に寄せられるような高難度のビジネス課題に挑む、思考力・提案力重視のプログラムです。
テーマ:「◯◯業界のクライアントに対するDX支援・事業成長戦略の提案」など
主な対象:総合職、コンサルタント職、企画営業職
<5日間のスケジュール例>
1日目: オリエンテーション、業界・企業理解、論理的思考・リサーチ手法レクチャー
2日目: 課題分析、仮説構築、クライアントヒアリング(社員がクライアント役)
3日目: 中間発表(社員から厳しいフィードバックを受け、仮説を再構築)
4日目: 提案内容のブラッシュアップ、スライド作成・プレゼンリハーサル
5日目: 最終提案プレゼン、詳細な個別評価シートの返却・面談
中間発表での「厳しいフィードバック(叩き台の破壊と再構築)」を通じて、実際のコンサルティング現場の難易度とスピード感を体験させます。
5daysインターンシップの流れ事例(金融・不動産・インフラ・製造系)
実際のオフィスや店舗、現場での業務を直接体験する、現場体験重視のプログラムです。
テーマ:「法人営業(RM)の提案同行・融資判断シミュレーション」「店舗・現場の業務改善提案」
主な対象:総合職、営業職、技術職
<5日間のスケジュール例>
1日目: ビジネスマナー研修、組織・業界理解、各部署の役割説明
2〜3日目: 各部署への配属(ジョブトラベル)・先輩社員への営業同行やデスクワーク補助
4日目: 5日間の体験を通じた「現場の課題と解決策」のまとめ作業
5日目: 配属部署の部長・役員への改善提案プレゼン、修了式・交流会
デスクワークだけでなく、実際の打合せや商談に同席(見学)させることで、働くイメージを具体化させます。
成果を出すインターン事例に共通する「3つの工夫」
<「リアルな課題」の設定>
過去に実際にあった課題や、現在社内で議論されているテーマを課題にすることで、学生の熱量を引き出しています。
<手厚いデイリーフィードバック>
毎日夕方に「その日の良かった点・改善点」をメンターからフィードバックする時間を設けています。
<選考パスの明確化>
優秀者には「1次面接免除」や「リクルーター面談」「早期選考ルート案内」などの明確なインセンティブが用意されています。
5daysインターンシップの注意点
5daysインターンシップの注意点は以下になります。
詳細を解説していきます。
制度・ルール上の注意点(三省庁合意への対応)
<50%以上の「就業者体験(実務・実践)」の組み込み>
単なる「会社説明」や「架空のグループワーク」だけではタイプ3(汎用的能力活用型インターンシップ)として認められません。
実務に近い課題設定や、現場社員との協働体験をプログラム全体の半分以上入れる必要があります。
<情報開示と同意取得の徹底>
「インターンでの評価を採用選考に利用する」旨を、募集要項などで事前に学生へ明確に開示し、同意を得ておく必要があります。
労務・安全管理上の注意点
<「労働者性」の回避または適切な労務管理>
学生に「実務そのもの(企業の売上に直結する作業など)」を行わせ、指揮命令下に置く場合、労働基準法上の「労働者」とみなされ、賃金支払い(最低賃金以上)が発生するリスクがあります。
対応策としては、あくまで「教育・体験」を目的とし、実際の成果物をそのまま業務に流用しない設計にするか、最初から有給型(アルバイト雇用等)として実施するかの切り分けが必要です。
<機密情報・個人情報の漏洩リスク>
5日間で実際の現場に入り込んだりデータに触れたりする機会が増えるため、事前・初日に秘密保持誓約書(NDA)の締結を徹底する必要があります。
<事故・トラブルへの備え>
通勤時やオフィス内での怪我、機材破損などに備え、学生側の傷害保険・賠償責任保険(学研災など)の加入状況の確認や、企業側の受入保険の確認が必要です。
運営・リソース面の注意点
<現場社員(メンター)の負荷増大>
5日間、課題作成やレビュー、毎日のフィードバック、座談会などに現場社員をアサインする必要があります。
事前に現場部署の理解と協力を取り付けておかないと、業務圧迫による現場の不満につながります。
<開催時期と途分離脱のリスク>
大学の授業期間と重なると学生の辞退や途中欠席が増えます。
夏休み(8〜9月)や冬休み(1〜2月)の集中開催が基本となりますが、学生のテスト期間と重ならないようスケジュール調整が必要です。
採用成果を高める注意点
<フィードバックの質(満足度の分かれ目)>
学生が5daysインターンに期待している最大要素の一つが「プロ目線での本格的なフィードバック」です。
最終日の総括だけでなく、日ごとのアドバイスや個別の強み・課題のフィードバックが浅いと、企業への志望度が低下する原因になります。
<インターン終了後の「早期フォロー」>
5日間で志望度が高まった学生も、終了後に連絡を放置すると他社の選考に流れてしまいます。
終了直後の個別面談設定や、早期選考・リクルーター面接へのスムーズなアプローチ手順をあらかじめ設計しておくことが不可欠です。
最後に
本記事では、5daysインターンシップについてまとめてきました。
5daysインターンシップは決まった成功方もなく、企業ごとにどう魅力訴求していくかが大事になります。
自社に合う5daysインターンシップの実施方法や他社のことを知りたい人は、、ぜひお問い合わせください。

