この記事では新卒採用で企業が準備すべきエントリーシート(ES)について解説します。
これから新卒採用を始める企業や選考フローに迷っている企業におすすめの内容となっております。
良いエントリーシートと悪いエントリーシートの事例も解説しますので、ぜひ最後まで見てみてください。
エントリーシート(ES)とは
エントリーシートとは、就職活動における応募書類の1つです。
一般的に書類選考の中で履歴書とともに使われることが多いです。
以下ではエントリーシートと履歴書との違いや使い方を解説していきます。
エントリーシートと履歴書の違い
エントリーシートと履歴書の違いとして、以下のように質問項目に違いがあります。
-
【エントリーシート】
- 基本情報
- 証明写真
- 学歴/職歴
- 資格・免許欄
- 趣味・特技欄
- 自己PR
- 志望動機
- 学生時代に力を入れたこと
- 強み、弱み
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【履歴書】
- 基本情報
- 証明写真
- 学歴/職歴
- 資格・免許欄
- 趣味・特技欄
- 自己PR
- 志望動機
上記踏まえて、履歴書は応募者の基本的な情報を企業が知るための書類である一方で、エントリーシートは履歴書に加えて各企業が応募者の経験や能力、人間性をより詳しく知るための書類です。
ですので、エントリーシートでは「学生時代に力を入れたことや強み・弱み」を履歴書に追加で聞くことが多いです。
また、応募者とのマッチング度をより正確に計るために、企業ごとにオリジナルな質問を取り入れることも多いので、各企業の特徴を考慮して準備することがおすすめです。
エントリーシートの種類と提出方法
エントリーシートの種類には以下があります。
- 各企業が作成したフォーマット
- 一般的なフォーマット
エントリーシートの種類では、各企業が作成したフォーマットが多いです。
なぜならエントリーシートは応募者と企業がマッチしているかを確かめるために使われることが多く、企業ごとの特徴が出やすいからです。
とはいえ、大枠は一般的なフォーマットと変わらないので、一般的なフォーマットをベースに作成することが多いです。
また、エントリーシートの提出方法は以下があります。
- WEB
- 郵送(手書き)
コロナウイルスが広がって以降、WEBでの提出が増えています。
WEBでの提出方法としては、メールでの送信、ATS内での送信、マイナビであればMy Career Box、リクナビであればOPEN ESがあります。
郵送だと応募者が準備するのが大変になるため、応募者の提出率が下がる傾向にあり、WEBでの提出がおすすめです。
エントリーシートでよくある質問事例と企業が見ているポイント(能力や行動特性)
ここではエントリーシートにおいて応募者の能力や行動特性を見るための質問事例と企業が見ているポイントを解説していきます。
実際にエントリーシートを作成する際に使える事例を記載しておりますので、ぜひご参考にしてみてください。
エントリーシートの質問事例
応募者の能力や行動特性を見るための質問事例として、以下があります。
- あなたが学生時代に1番力を入れたことは何ですか
- 自己PRを教えてください
- 強みと弱みを教えてください
- 挫折経験と解決策を教えてください
能力や行動特性では、応募者が自分自身のことをどれだけ認知しているかを質問の回答を通して確認します。
応募者の強みと弱みが自社の仕事内容において、どんな影響を与えるのか、良い悪い影響はないか、を見ることをおすすめします。
エントリーシートで企業が見ているポイント
エントリーシート内の能力や行動特性で企業が見ているポイントは、以下です。
- 応募者自身の強みと弱みが過去の経験ベースで自己認知できているか
- 応募者のエンジンはどこに積まれているのか
- 個人/組織内においてどっちに適性があるか
応募者自身の強みと弱みは、過去の経験から強みと弱みが見い出して、自己認知しているかが大事になります。
応募者のエンジンは、応募者がいつ・どんな時に最大火力を発揮するかのヒントになります。
個人/組織においての適性は仕事内容や配属の際にヒントになります。
上記踏まえて、過去の経験から応募者がどんな特性を持っているのかをを判断することが重要になります。
エントリーシートでよくある質問事例と企業が見ているポイント(熱意や志望度)
ここではエントリーシートにおいて応募者の熱意や志望度を見るための質問事例と企業が見ているポイントを解説していきます。
実際にエントリーシートを作成する際に使える事例を記載しておりますので、ぜひご参考にしてみてください。
エントリーシートの質問事例
応募者の熱意や志望度を見るための質問事例としては、以下があります。
- 弊社を志望する理由を教えてください
- 就活の軸を教えてください
- 10年後のキャリアプランを教えてください
熱意や志望度では、自社への志望度がどのくらいなのか、入社した後のことをどれだけ考えられているのかを確認します。
志望度が低く、入社後のことを考えられていない応募者とは入社後にミスマッチを起こす可能がありますので、注意が必要だと言えます。
エントリーシートで企業が見ているポイント
エントリーシート内の熱意や志望度に関して企業が見ているポイントは、以下です。
- 自社をどれだけ理解しているか
- 自社の良い部分も悪い部分も理解しているか
- 入社後の将来を考えられているか
結論、自社への理解度が熱意や志望度に繋がると言えます。
なぜなら、例えば自社の先輩社員に多くOB訪問をして企業理解をしている学生は、自社への熱意や志望度が高く、発言と行動が伴っていると言えるからです。
また応募者が入社後の将来を考えていることで、応募者は長く働くことを目指しており、キャリアのギャップを極力少なくできる可能性が高いです。
上記踏まえて、自社のことを多く調べて知っている応募者を選定することが大事になります。
エントリーシートでよくある質問事例と企業が見ているポイント(思考力や知識)
ここではエントリーシートにおいて応募者の思考力や知識を見るための質問事例と企業が見ているポイントを解説していきます。
実際にエントリーシートを作成する際に使える事例を記載しておりますので、ぜひご参考にしてみてください。
エントリーシートの質問事例
応募者の思考力や知識を見るための質問事例としては、以下があります。
- 最近の気になるニュースを教えてください
- 当社の売上を2倍にする施策を教えてください
- 新しいアイデアを考えてください
思考力や知識では、時事ネタにどれだけ敏感なのか、論理的に考えられるかを確認します。
応募者からの回答が合っているか、合っていないかではなく、ロジカルかつクリティカルな回答が出せているかを見ることをおすすめします。
エントリーシートで企業が見ているポイント
エントリーシート内の思考力や知識に関して企業が見ているポイントは、以下です。
- 文章の構成が論理的か
- 定量と定性のバランスが取れているか
- 知識力があるか
結論、論理的な文章か、知識力があるかが重要になります。
論理的でいうと、結論ファーストや定量定性で文章構成ができているかが大事になります。
知識力でいうと、時事ネタを知っているか、知識を引き出しとして汎用的に利用できているかが大事になります。
思考力や知識力に関しては、採用担当によって評価も変わるかと思いますので、複数人で客観的な視点を用いて選考しましょう。
良いエントリーシートと悪いエントリーシートの違い
良いエントリーシートの特徴は以下です。
- 応募者自身の過去の実体験と今の価値観が紐づいているか
- 定量定性のバランスはとれているか
- 目標/現状/問題/課題/解決策/結果のように漏れなくダブりがない論理的な文章か
悪いエントリーシートの特徴は以下です。
- 文量が少ない
- 論理的ではなく、理解できない文面
- 自身の経験が深堀できていない浅い内容
上記踏まえて、良いエントリーシートは内容の項目というより、1項目に対しての思考の深さや論理性が重要だと言えます。
思考の深さがないが応募者は自己分析が進んでいない可能性が高く、入社前と後でのギャップが大きい傾向にあります。
エントリーシートは1人の採用担当で見るのではなく、複数人が見ることで客観的な視点を用いられるので、複数人でチェックをしてみましょう。
最後に
本記事では、新卒採用におけるエントリーシートの準備にあたって解説してきました。
総じて、応募者の準備のしやすさや、企業の特徴を含ませることが重要かと思います。
企業の特徴は、採用担当内で意見交換をして、「何を応募者にエントリーシートを通じて考えさせる」を検討してみてください。
エントリーシートの作成にお困りの人は、ぜひ一度お問い合わせください。
